初心者がキャンピングカーを購入するときの注意点

ドライブ好きはもちろん旅好きにも密かな人気のキャンピングカー。取り扱う中古車販売店も増えてきていますが、キャンピングカーに関する情報が少ないことから、知らずに購入してトラブルになることもあるようです。今回は、キャンピングカーを購入するときに注意することについてお話します。

キャンピングカーの登録番号は俗に言う「8ナンバー」であることが多いのですが、そもそも8ナンバーって何? という方もいらっしゃるでしょう。百の位が8のナンバーは様々な種類の特種車両。たとえばタンクローリー、救急車、消防車、パトカー、霊柩(れいきゅう)車…といった具合です。キャンピングカーも、特種車両の仲間なのです。

キャンピングカーの定義

キャンピングカーの定義
 そもそも「キャンピングカー」の定義とは何なのかと、乗用車の車内で寝泊まりする「車中泊」とキャンピングカーに泊まることは何が違うか。ここではその理由を見ていきます。

8ナンバーのついたキャンピングカーの車検証を見ると、このように記載されています。

  1. 用途車種=特種
  2. 車体の形状=キャンピング車

 このように記載されるためには法律に定められた「構造要件」を満たしていなくてはなりません。「構造要件」について詳しく解説するととても長くなるので全部はご紹介できませんが、主なものを紹介します。

【就寝設備について】

車には車種によって乗車定員というのがありますが、キャンピングカーの場合は、別に「就寝定員」というのがあります。「就寝定員」というのは「このぐらいの広さだったら、○人ぐらいは寝られるんじゃない?」なんていう大まかなものではなくて、法律でサイズが定められています。

法律で定める「就寝設備」とは

「1名あたり 最低でも 180cm×50cm の大きさがあり、完全に平らな状態にあること」が、条件です。
そして「その条件下での就寝設備が乗車定員の1/3以上(3人乗りの場合は2人分以上)が確保されていること」と定められています。つまり、8人乗りの車なら3人分以上の就寝設備を完備している必要があるのです。

【水道設備について】

給排水設備のことで、「10リットル以上の給排水の貯水能力があること」が条件となっています。

【炊事設備について】

「コンロなどで炊事が行えること」。コンロの口数はいくつでもかまいません。ただし炊事のスペースにも条件があって、「コンロ周辺の天井高は1,600㎜以上の空間があること」が義務付けられています。つまり「車内で」「立って」「火が使えること」が条件となります。

他にも細かな条件はありますが、こうした「構造要件」を満たして初めて、8ナンバー、特種車両のキャンピングカー登録ができるのです。

8ナンバーとその他ナンバーの違い

8ナンバーとその他ナンバーの違い
ここまでは、8ナンバーを取得したキャンピングカーについてお話してきましたが、最近では8ナンバー登録ではないキャンピングカーも登場しています。そうした車は「キャンピングカー装備をフルスペックにそろえるのではなく、最小限に絞ったシンプルなモデル」であったり、「普段使いしやすいようにサイズをおさえたタイプ」であったりします。

たとえば

  1. 快適に寝られればいいだけなので、中で立てるほどの大きな車はいらない
  2. 炊事をするつもりはないので、コンロや流しは必要ない

など、実用性重視したキャンピングカーを選択しています。

こうした車は構造上の条件を満たさないため、法律上はキャンピングカーではないのですが、寝泊まりすること自体は全く問題ありません。8ナンバーでない場合は、ベースになった車両によって貨物車(4ナンバー)や乗用車(車のサイズや排気量によって、3ナンバーや5ナンバー)として登録されます。

対照表

 では、具体的に、8ナンバー車とそれ以外のクルマでは、どんな違いがあるのかを見ていきます。

 対照表を見ていただければお分かりになると思いますが、ナンバー種別によって、税金や自賠責保険の金額、車検の期間、高速料金などに違いが出てきます。ただ、トータルで見ればさほど大きな違いはありません。

そうなると大切なのは、

  1. 選ぼうとする車が本当に自分の使い方や求めるスペック(機能)に合っているのか
  2. 維持管理費を考えたとき、本当にそのナンバーの車でよいのか

を検討することです。

あなたはどんなキャンピングカーを、どんな風に使いたいと思っていますか? 毎日乗りますか? たまにしか使いませんか? 長距離走る予定ですか? 一度出かけたら、何泊もする予定ですか?

乗用車や家を買うときと同じで、大切なのは、(維持管理まで含めて)自分自身に合っているかどうかをしっかりと検討すること。できるだけ多くのディーラーをまわって、検討するのに必要な情報を集めること。わからないことがあればディーラーに確認すること。

そのうえで、フルスペックのキャンピングカーが必要ないことが分かれば、8ナンバーにこだわる必要はないのかもしれません。ただ、きちんと理解して納得した上で選択するためには、ナンバーのこと、税金のこと、構造要件のことを、知っておくことは大事です。

憧れや理想だけで購入を決めない

憧れや理想だけで購入を決めない
キャンピングカーに限らず、ないよりはあったほうが便利ですし、理想を言えばきりはありません。理想やあこがれだけで購入するとそれこそ高い買い物になってしまいますが、事前に使用目的を明確にすればするほどいい買い物になります。しばらく乗ってみて欲求が変わったときは、そのときに改めて再検討することで、さらに良い買い物ができることでしょう。